CBTプラットフォーム「TAO」の開発元であるOAT社が導入事例(2022年7月20日)として公開した記事の翻訳を元にその概要をご紹介します。
従来の紙ベースのアセスメントPBT(Paper Based Testing)からCBTへ移行するにあたり、柔軟性と費用対効果の高いオープンソースの「TAO」を採用することが大きなメリットになっている事例として評価されています。
原本は下記よりダウンロードしてご覧ください。
全国規模で教育現場のデジタルトランスフォーメーションが進む中、CBT(Computer Based Testing)が重要な関心分野として注目されています。
文部科学省は従来、全国の児童・生徒を対象に、主に紙を使ったアセスメントテスト「全国学力・学習状況調査(学力調査)」を実施してきましたが、教育システムのデジタル化に着手し、内田洋行とそのグループ会社であるインフォザインがプロジェクトに参画。
高校1年生2,000人の学習レベルを評価するアセスメントテストにおいて、日本で初めて、TAOを使ったCBTの実証試験を行いました。
この最初の実証とCBTプロジェクトの結果を受けて、文部科学省は全国の学校で利用するために、TAOを利用して「文部科学省CBTシステム(MEXCBT:メクビット)」を開発。
このプロジェクトは、日本におけるCBTの利用を推進する新たなステップとなりました。
どのような点が評価され、TAOが選ばれたのでしょうか。
2016年
高等学校基礎学力調査でTAOを導入。
高校生2,600人を対象とし、オフライン配信とオンライン配信の両方で実施。
2017年
「高校生のための学びの基礎診断」試験でTAOを導入。
高校生、8校、700人を対象とし、USBメモリによるオフライン配信で実施。
2018年
「全国学力・学習状況調査」(英語予備調査)でTAOを導入。
中学生、136校、22,000人を対象とし、オフライン配信で実施。
2018年
「活用調査研究」として「全国学力・学習状況調査」でTAOを導入。
小学生、6校、500人を対象とし、オンライン配信で実施。
2019年
「全国学力・学習状況調査 」(英語「話すこと」調査)でTAOを導入。
中学生、1万校、100万人を対象とし、USBメモリによるオフライン配信で実施。
スピーキングテストは、自動採点と人間が聞いて評価できる方法を組み合わせ、短時間での採点を可能にしました。
文部科学省CBTシステム(MEXCBT:メクビット)は、全国の学校へのICT導入を促し、デジタル学習にデータ主導型の標準を実現する新たなチャンスをもたらしました。
我々は、今もなお、日本の教育のデジタル化を推進すべく取り組みを進めていますが、その重要なキーとなるのはCBTの推進です。
OAT社、内田洋行、インフォザインの3社でのパートナーシップは、これからもオープンソースやオープンスタンダードに基づく技術を日本で普及させるためのフレームワークを提示し続けていきます。
インフォザインは日本におけるTAOのコアサプライヤーとなり、現在では日本国内の国公私立大学をはじめとする日本の高等教育機関にもTAOが導入されています。
2022年5月、SaaS版となるTAOクラウドJPをリリースし、高等教育機関に向けにさらに拡充したサービスとしてご提供してまいります。
例えば、大学がAO入試や推薦入試など試験環境が必要なタイミングに必要なだけスポットでご利用いただけるようになりました。
このような契約形態と、自由度、柔軟性、そしてコントロール性はTAOクラウドJPならではの特徴です。
「株式会社インフォザイン」は、東京 上野にオフィスを構え、教育とテクノロジーを融合させたEdTech分野でビジネスを展開しています。
「オープンソースとオープンスタンダードを活用し、教育の未来を創る」ことを目指し、特に力を入れているのは、ルクセンブルクのOAT社が開発したWebベースでアセスメント・テストを実施するためのCBT(Computer Based Testing)プラットフォーム「TAO」をベースとした新サービスの開発と提供です。
オンラインアセスメントのためのSaaS版CBTプラットフォーム「TAOクラウドJP」をはじめ、学力調査、大学入試、各種資格・検定試験などのCBT化に実績のあるアセスメントサービスを提供しています。
また、教育DXを推進するため、教育に興味を持っているITエンジニアはもちろん、教育分野に課題意識を持っている人材も広く募集しています。
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