大学入試センター(DNC)は、大学入学共通テストに関する業務等を行う一方、入学者選抜方法の改善や高大接続に資する調査・研究を進める、文部科学省が所管する独立行政法人です。その研究開発活動の中で、CBT(Computer-based Testing)の活用に関する調査やPCIモジュールの開発を行なっています。
この度、大学入試センターの公式サイトにて公表されたCBT報告書「個別大学の入学者選抜におけるCBTの活用事例集」にて、令和3年度入学者選抜にCBTを導入した7校の事例が取り上げられました。
その中で、CBTプラットフォームにTAOを採用した2校が取り上げられましたので、ここにご紹介します。なお、当該2校のプロジェクトでは当社インフォザインも業務の一部を担当いたしました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から令和3年度入学者選抜「総合型選抜Ⅰ」にて、2段階選抜の適性検査(数学・理科・英語)をオンラインのCBTにて実施。
CBTプラットフォームとしてTAOが採用され、問題作成から登録、当日の試験実施に関わる業務は主に大学が担当をした事例です。
報告書では
「問題漏洩を懸念する声があったこと、大学での作業時間の確保、システムへの理解を深めるなどの理由からCBTプラットフォームTAOへの登録も大学において行った。これらを自前で対応することができたのは、情報工学部を擁する理工系大学であり、教職員が ICT の活用に慣れていたことや、オフラインによるCBTの準備を進めていたためである。(報告書より引用)」
などの現場での取り組みの様子がまとめられており、大学入試にCBT導入を検討している大学に参考となる内容になっています。
令和3年度入学者選抜では英語(スピーキング)をCBTにて実施。
CBTプラットフォームとしてTAOを採用し、問題作成・登録は大学が担当。
当日の試験実施に係る業務は大学と民間事業者が連携して担当した事例です。
報告書では
「 試験会場とした情報教育施設の収容定員の問題等から、英語スピーキング試験は受験者を複数のグループに分けて、グループごとに異なる時間帯で実施したが、既に受験を終えたグループとこれから受験するグループが接触しないよう動線を工夫し、全受験者に同一の試験問題に取り組ませた。なお、トラブルに備えて予備試験を3つ用意していた。(報告書より引用)」
など、懸念点を回避する工夫などがまとめられており、CBTへの円滑な移行へのヒントが紹介されています。
今後もイノベーションに取り組む教育機関の事例をご紹介してまいります。
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「株式会社インフォザイン」は、東京 上野にオフィスを構え、教育とテクノロジーを融合させたEdTech分野でビジネスを展開しています。
「オープンソースとオープンスタンダードを活用し、教育の未来を創る」ことを目指し、特に力を入れているのは、ルクセンブルクのOAT社が開発したWebベースでアセスメント・テストを実施するためのCBT(Computer Based Testing)プラットフォーム「TAO」をベースとした新サービスの開発と提供です。
オンラインアセスメントのためのSaaS版CBTプラットフォーム「TAOクラウドJP」をはじめ、学力調査、大学入試、各種資格・検定試験などのCBT化に実績のあるアセスメントサービスを提供しています。
また、教育DXを推進するため、教育に興味を持っているITエンジニアはもちろん、教育分野に課題意識を持っている人材も広く募集しています。
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